中能登トレジャートレイルラン 2022 重大なミスを犯す
山田です。
先日、石川県の中能登町で開催されました「中能登トレジャートレイルラン 2022」のドリームコース50k のカテゴリで出場してきました。
天気は晴れ。
11月の北陸地方はこの辺りの月は天候に恵まれない事が多いので幸運でした。
当日は余裕をもって会場入りし、身の回りの装備品も慌てる事なく準備できました。
初のトレランレースなので慌てる事を予測して前日から入念にチェックしていたのが良かったです。
AM7:00に近づきいよいよスタートです。
「良い日になりますように」と心の中で祈ります。
スタートの合図が空高らかに鳴り響き、ドリームコースの選手達が一斉にスタート。
「絶対に飛ばし過ぎない事」
自分に言い聞かせながら最初の山道口に向かいます。
良い感じで山を登っていきます。
体調も万全、2ヶ月間、月300kmを走ってきた自信を感じながら進みます。
そして程なくして重大なミスを私は犯してしまいます。
第二エイドを過ぎて次の山道に入らなければならないところでまさかのコースミス。
最悪の事態です。
走っても走っても人っこ1人いない…。
これは絶対におかしいと思いYAMAPを開いた時には4kmミスコースを走っていました…。
往復で8kmです。
自分のガーミンにもマップを入れ込んでいたのですがミスコースを教えてくれなかった…。
やはり昔のトライアスロンウォッチにマップ云々を期待しては駄目なようです。
血相を変えて本線へ戻ります。
リタイアも考えましたが前日4歳の娘がくれた絵が脳裏をよぎります。
「とうちゃんがんばってね」
「リタイアだけはしてはいけない」
完全に1人相撲状態です。
どうにか本線に戻った時、私の脚はなかなかに疲労していました。
なんせロードを4km下り、4km登ってきたのですから。
間違えた山道口に着いた時、他の選手がギョッとした目で私を見ます。なんでそっちから選手が走ってくるんだ?と。
理由を聞かれました。
「こっちの道だと思い込み走り続けたら間違っていた」と。
それを聞いた選手曰く、知り合いが前に私と同じ間違いをした事を思い出したと。
その場にいた他の選手は4年前に自身が同じミスをした事がある。と。
どうやら間違いをする可能性が高い所らしい。
あそこに誘導員が居てくれればよかったのになぁ…。
さあ、気を取り直しレース復帰です。
…脚が重い重い。
第三エイドでは山の神、鏑木毅さんが選手をお出迎えです。
少し元気になりました。
水とコーラを補充して出発です。
走り出して暫くした所で臀部とハムストリングスに違和感が出てきます。
急な登りが結構な時間続き、急な下りもやってきます。
まあまあの体重の私(装備込76kg)の大腿四頭筋とふくらはぎが悲鳴をあげ始めます。
なんとか痙攣よ去ってくれと願いつつ淡々と進み続けます。
最終の第五エイドではトライアスロンの師匠が応援に来てくれていました。
これは本当に元気が出ました。
コースをミスった事を話した所、「よく戻ってきたな。自分がその状態になったらリタイアしてる。ここまで来たら最後まで元気だして行こう!」と激励をもらい最後の旅路へ。
この時私のガーミンは51kmを表示していました。
「本当ならもう終わっとるやないかーい」
と心の中で叫びました。
最後の下りもなかなか酷い傾斜で苦戦しました。
脚は両方とも全部署痙攣で大変な事になっていましたが立ち止まるまでは行きませんでした。
これも追い込んだ練習の成果だったのかもしれません。
自分でも感心してしまったのが残り2kmで私の脚が元気を取り戻したことです。
力強く腕を振り脚のストライドも上がってきます。
ゴールでは妻と子供が自分を待ってくれている。
その思いが私の神経系を震い立たせたのでしょう。
最後のコーナーから直線を力強く走りながら同時に妻と子供達を探します。
歯を食いしばりながら心の中で叫びます。
「父ちゃんはここだぞ!見よこの力強い走りを!!」
と。
走りながら見回しても見つけられません。
あれ?どこだ妻子よ?
スタートしてから7時間33分、ゴールテープを切ります。
ゴールしてから15秒後位に妻の声が聞こえました。
「ごめーん」
間に合わなかったようです。
まあ、今日はそんな日ですよ。
気を取り直し写真を撮って貰いました。
最後に鏑木毅さんに手を合わせて会場を後にしました。
今回、はじめてのトレイルランのレースに出るにあたり練習では限りなく「走る」事を重ねました。
普段トライアスロンの練習を主体にしていると、どうしても意識が3種目に分散されてしまうので今回のようにランだけにフォーカスを集中させる経験って言うのは自分にとって良い学びになりました。
めちゃめちゃ奥が深くてトライアンドエラーの中での成功体験って本当の意味で身につく事を再実感したのでした。
今回ミスコースしたのがレース中気持ちを曇らせ、完走後は「もうトレランはしないかもしれない」と思いました。
だけど今日、朝目が覚めて「昨日は悔しい思いをした」と感じました。
来年同大会に再チャレンジしたいかも、と。
なんとか今回の経験を糧にしてレベルアップしたいと。
とりあえず今週はリカバリーに当ててまたゆっくり来年に向けて再始動していきます。
レース前はやはり神経質になっていましたが今回も家族の支えに助けられました。
本当に感謝です。
では。
ガーミン955買おう。